むかし、花の中から
かわいい女の子が生まれました。
親指くらいの大きさしかなかったので、
親指ひめとよばれました。
ある日、ひきがえるは
「うちのむすこのおよめさんにちょうどいい」
そういうと親指ひめを川へつれていきました。
親指ひめは、びっくりして
泣き出してしまいました。
川の魚たちは、そんな親指ひめをみて
森へにがしてくれました。
やがて森に冬がきました。
ひどい寒さの中で親指ひめを、
のねずみのおばさんが
親切に助けてくれました。
それからまもなく、のねずみの家に
お金持ちのもぐらがやってきました。
もぐらは、親指ひめを一目見るなり
とても気に入りました。
でも、お日様や花をきらいなもぐらを
親指ひめはどうしても好きになれません。
そんなある日、親指ひめは
道にたおれているつばめをみつけました。
親指ひめはいっしょうけんめい、
つばめのめんどうをみました。
やがて元気になったつばめはいいました。
「ぼくといっしょに緑の森へいきましょう」
でも親指ひめはことわりました。
そしてとうとう結婚式の日、
親指ひめは泣きながら、空を見上げました。
その時、何かが飛んできました。
いつか助けたあのつばめです。
「むかえにきましたよ。さあ南の国へ。」
親指ひめはつばめのせなかに
しっかりつかまりました。
海を越え、山を越え、
やがてあたたかい南の国へつきました。
そこはお日様がかがやき、
湖のまわりに色とりどりの花が咲いています。
白い花の中に、花の天使の王がいました。
そして彼は親指ひめにいいました。
「ぼくと結婚してください。
花の女王になってください」
親指ひめはうれしさで胸がいっぱいになりました。
つばめはそんな二人のために
お祝いの歌を声高く歌いました。
ほんとの幸せってなんだろう。
そんなことを思わせるお話でした。
 いやいや深く考えずに、大切な人のために
親指ひめのお菓子でも作ってみましょうか。
大切な人の喜ぶ顔を思い浮かべながら…
 あっ、これが幸せ、かもしれません。
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