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ある夏の日、あひるのひなが生まれました。
でも一羽だけ、灰色でみにくい子がいました。
「こんな子がいっしょだと、
ぼくらもはずかしいよ」
兄弟たちにもきらわれ、
みにくいあひるの子は家をでてしまいました。
あひるの子はずっとひとりぼっちでした。
夏がすぎ、秋がすぎ、
とても寒い冬がやってきました。
湖には、あつく氷がはりつめました。
ある朝、ついにあひるの子も
こおりついてしまいました。
ちょうどそのとき通りかかったお百姓さんが、
そんなあひるの子を
家へつれて帰ってくれました。
家のこどもたちは大喜び。
でも何も分からないあひるの子は
ミルクやバターのつぼに飛び込んで、
おかみさんに叱られてしまいました。
あひるの子は思わず逃げ出しました。
そしてまたつらい日がつづきました。
あるとき暖かいお日さまの光を感じました。
春です!
あひるの子は思わずはばたいて、
空を飛びました。
舞いおりたお堀には三羽の白鳥がいました。
「きれいな鳥だなぁ。みにくいぼくなんかが
近よったらきっといやがれるだろうな」
すると白鳥たちがやって来ていいました。
「きみこそ、とてもりっぱな白鳥だよ」
あひるの子ははじめて、
水にうつる自分を見つめました。
「ぼくはみにくいあひるの子なんかじゃない。
白鳥だったんだ」。
若い白鳥は、心から喜び、
大きな羽を広げました。
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