[黄金をなげた山]ケチュア族の話
石ころばかりのアプチャリャス山は、
アンコイリャス山のことを
うらやましく思っていました。
というのも、アンコイリャス山には、
金や銀がたくさん埋まっていたからです。
そこにすむ村人は、
いっぱいのごちそうを食べて
ゆたかな暮らしをしていましたが、
それにくらべて、石ころばかりの
アプチャリャス山にすむ村人は、
いつもお腹をすかせ、
みじめな暮らしをしていました。
ある日アプチャリャス山は「アンコイリャスは
なんてぜいたくな暮らしをしているんだ。
私の村人たちがこんなに
みじめな暮らしをしているというのに。
もう、がまんならぬ!アンコイリャスを
やっつけて、財産をうばってやろう!」
と、石ころをひろうと
次々にアンコイリャス山に投げつけました。
するとアンコイリャス山も怒って、
ふもとにころがる
金や銀のかたまりを投げかえしました。
激しい戦いが何日もつづいた後、
石ころばかりのアプチャリャス山は
ついに死んでしまいました。
アンコイリャス山は大喜びしましたが、
気がつくと自分のふもとに住む村人たちが
泣いています。アンコイリャス山は、
おろかにも、たくさんあった金や銀をみな、
アプチャリャス山に投げこんでしまったのです。
いっぽうのアプチャリャス山のほうでは、
戦いには負けましたが、ふもとの村人たちは
金や銀の山にニコニコしていました。
それからは、アプチャリャス山の村人たちは、
豊かな暮らしをするようになり、
アンコイリャス山の村人たちは、
すっかり貧しくなってしまったという事です。
戦いに夢中になっていた
アンコイリャス山には、
大切なことが見えていなかったようです。
 わたしたちも本当に大切なものを
見失わないように生きたいものです。
ケーキづくりも同じですよ。
ほらほら、大切な材料を忘れていませんか?
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